AWS PrivateLinkをALB/NLB経由で利用する構成例を初心者向けに解説|セキュアなサービス接続の仕組み
生徒
「先生、AWS PrivateLink(エーダブリューエス プライベートリンク)を使うときに、ALB(エーエルビー)やNLB(エヌエルビー)を経由して接続する構成があるって聞いたんですが、それってどういう仕組みなんですか?」
先生
「いい質問ですね。AWS PrivateLinkはサービス利用者と提供者をセキュアにつなぐ技術で、その間にALB(Application Load Balancer:アプリケーションロードバランサー)やNLB(Network Load Balancer:ネットワークロードバランサー)を組み合わせることで、より柔軟で拡張性のある構成を作れるんです。」
生徒
「なるほど!でもALBとNLBって何が違うんですか?」
先生
「ALBはアプリケーションレベル、つまりHTTPやHTTPSを理解して振り分けができるロードバランサーです。一方NLBはネットワークレベルで高速に処理するロードバランサーで、PrivateLinkと組み合わせると安定した接続ができます。では構成例を詳しく見ていきましょう。」
1. AWS PrivateLinkとは?
AWS PrivateLink(プライベートリンク)は、読み方はプライベートリンクといい、VPC(ブイピーシー:仮想プライベートクラウド)から外部インターネットを経由せずにサービスに接続できる仕組みです。セキュリティを高めつつ、低レイテンシで安定した通信を実現します。
例えば金融機関や医療システムなど、インターネットを使わずにクラウドサービスとつなぎたいときに利用されます。ALBやNLBを組み合わせることで、接続の柔軟性が広がります。
2. ALBとNLBの役割
まずALB(アプリケーションロードバランサー)とNLB(ネットワークロードバランサー)の役割を整理しましょう。
- ALBは、読み方はアプリケーションロードバランサーで、HTTP/HTTPSトラフィックを解釈してルーティングできます。複雑なリクエスト処理に向いています。
- NLBは、読み方はネットワークロードバランサーで、TCPやUDPを扱うシンプルかつ高速なロードバランサーです。PrivateLinkとの親和性が高いです。
多くのケースではNLBがPrivateLinkとセットで利用されますが、ALBをNLBの背後に配置することで、アプリケーションレベルの処理とPrivateLinkのセキュア接続を両立できます。
3. ALB/NLB経由での構成例
構成例を簡単に説明します。
- サービス提供側のVPCにNLBを設置。
- NLBのターゲットとしてALBを登録し、ALBでアプリケーション処理を担当。
- NLBをAWS PrivateLinkの「サービスエンドポイント」として公開。
- 利用者側のVPCでInterface型VPCエンドポイントを作成し、NLBに接続。
この流れで、利用者はインターネットを通らずにALBの背後にあるアプリケーションへ安全にアクセスできます。
4. 利用者側からの接続イメージ
利用者側はVPCエンドポイントを作成するだけで、ALB/NLB経由のサービスにアクセスできます。DNS名が自動的に割り当てられ、アプリケーションからは通常のエンドポイントと同じように利用できます。
この構成により、利用者は外部通信を意識することなく、内部的にセキュアな接続を使えるのです。
5. メリットと活用シーン
ALB/NLBを組み合わせたAWS PrivateLinkのメリットを紹介します。
- セキュリティ強化:インターネットを経由しないため盗聴や攻撃リスクを低減。
- 柔軟な処理:ALBでHTTPレベルのルーティングを行い、NLBでPrivateLinkに接続。
- 拡張性:利用者が増えてもロードバランサーが自動的にスケール。
例えば、外部企業に提供するSaaS(サース)サービスをPrivateLink経由で公開する際に便利です。
6. 注意点と料金
この構成ではNLBとALBの両方を利用するため、それぞれに課金が発生します。さらにPrivateLinkのエンドポイント料金もかかるので、コスト管理が重要です。
また、DNS設定やセキュリティグループのルールが正しくないと通信ができません。特にHTTPSを使う場合は証明書の設定も忘れずに行う必要があります。
7. 押さえるポイント
ALB/NLBを経由したAWS PrivateLinkの構成は、一見複雑ですが仕組みを理解すればシンプルです。NLBがPrivateLinkと接続し、その背後でALBがアプリケーション処理を行う、という構造を押さえておけば安心です。