AWS Route 53のフェイルオーバールーティング設定手順を初心者向けに解説
生徒
「先生、AWS(エーダブリューエス)のRoute 53(ルートゴジュウサン)って、何ができるんですか?」
先生
「Route 53は、ウェブサイトやアプリにアクセスするための名前(ドメイン)を管理するサービスです。フェイルオーバールーティングという設定で、障害が起きた時に自動で別の場所へ切り替えることもできますよ。」
生徒
「フェイルオーバーって聞いたことありますけど、よくわかりません……安全にアクセスできるようになるんですか?」
先生
「はい、安全というより“止まらない”仕組みですね。例えば、メインのサーバーが壊れても、サブのサーバーに自動で切り替えて、利用者が問題なく使い続けられるようにします。」
生徒
「なるほど!実際にどうやって設定するのか教えてください!」
先生
「では、AWS Route 53のフェイルオーバールーティング設定手順をわかりやすく説明していきましょう!」
1. フェイルオーバールーティングとは?
フェイルオーバールーティングとは、読み方はフェイルオーバールーティングという。これは障害(トラブル)が起きた時に、別のシステムやサーバーへ自動で切り替える仕組みのことです。
AWS(エーダブリューエス)のRoute 53(ルートゴジュウサン)では、ドメイン名にアクセスが来たとき、メインの宛先に問題があったらバックアップの宛先に自動的に案内できます。
たとえば「example.com」というサイトがあり、普段は東京のサーバーで動かしているとします。でも東京のサーバーにトラブルが発生したら、自動で大阪のサーバーに切り替えて、利用者がサイトを使い続けられるようにするのがフェイルオーバーの役割です。
2. Route 53とは?ドメイン管理の基本
Route 53は、読み方はルートゴジュウサンという。AWSが提供するDNS(ディーエヌエス:ドメインネームシステム)サービスで、インターネット上の名前(例:example.com)と住所(IPアドレス)をつなぐ役割をします。
このRoute 53を使えば、ドメインの取得(購入)や名前の設定、ルーティング(どこに案内するか)などができます。フェイルオーバールーティングも、この中の機能のひとつです。
3. フェイルオーバールーティングを設定する前の準備
フェイルオーバールーティングを設定するためには、以下の準備が必要です。
- メインとバックアップの2つのサーバー(例:EC2インスタンスなど)
- Route 53で管理しているドメイン名
- それぞれのサーバーのIPアドレス
- ヘルスチェックの対象となるURLやIP
ヘルスチェックとは、読み方はヘルスチェック(ヘルス=健康)という。これはサーバーが「元気に動いているかどうか」を定期的に確認する仕組みです。
4. Route 53でフェイルオーバールーティングを設定する手順
それでは実際の設定手順を見ていきましょう。
- Route 53のコンソールにログイン
AWSマネジメントコンソールにログインし、「Route 53」を選びます。 - ホストゾーンを選択
すでに管理しているドメイン名(例:example.com)をクリックします。 - レコードを作成
「レコードを作成」をクリックします。 - フェイルオーバーの設定を選ぶ
以下のように入力します:- 名前:空欄または「www」など
- タイプ:A(IPv4アドレス)
- 値:メインサーバーのIPアドレス
- ルーティングポリシー:「フェイルオーバー」を選択
- フェイルオーバールール:「プライマリ(Primary)」を選ぶ
- ヘルスチェック:後で作成したヘルスチェックを選ぶ
- もう1つバックアップのレコードを作成
上記と同じ手順で、今度は:- 値:バックアップサーバーのIPアドレス
- フェイルオーバールール:「セカンダリ(Secondary)」を選ぶ
これで、メインのサーバーが問題なく動いていれば、そちらにアクセスが行きます。問題が発生したら、自動的にバックアップへ切り替わるようになります。
5. ヘルスチェックの作成手順
次に、サーバーの状態を見張る「ヘルスチェック」を作成します。
- Route 53の画面左の「ヘルスチェック」をクリック
- 「ヘルスチェックを作成」を選択
- 以下を入力:
- 名前:任意(例:Main-Server-Health)
- 監視するIPアドレスまたはURL:メインのサーバー
- ポート番号:80(HTTP)や443(HTTPS)
- パス:例)
/(トップページ)
- 「作成」を押して完了
ヘルスチェックが「異常」と判断したら、Route 53は自動でバックアップに切り替えます。
6. 実際の動作を確認するには?
メインサーバーを一時的に停止させてみましょう。その後、ドメイン名にアクセスして、バックアップサーバーに切り替わっているか確認します。
これは、災害やトラブルのときに、自動で切り替わるかの確認にもなります。事前にしっかりテストしておくことが大切です。
まとめ
AWS Route 53フェイルオーバールーティングの理解を深めよう
この記事では、AWS Route 53のフェイルオーバールーティングについて、初心者の方でもイメージしやすいように、仕組みから設定手順まで順番に解説してきました。 Route 53は、ドメイン名とIPアドレスを結び付けるDNSサービスであり、インターネット上のアクセスを正しいサーバーへ案内する重要な役割を持っています。 その中でもフェイルオーバールーティングは、システム障害やサーバートラブルが発生した場合でも、サービスを止めずに利用者を別のサーバーへ自動的に誘導できる仕組みです。
フェイルオーバールーティングの最大の特徴は、「人が操作しなくても自動で切り替わる」という点です。 メインとなるプライマリサーバーが正常に動作している間は、すべてのアクセスがそこへ集中します。 しかし、ヘルスチェックによって異常が検知されると、Route 53が判断し、あらかじめ設定しておいたセカンダリサーバーへアクセス先を変更します。 この自動切り替えにより、利用者は障害をほとんど意識せずにサービスを使い続けることができます。
ヘルスチェックとルーティング設定の重要性
フェイルオーバールーティングを正しく動作させるためには、ヘルスチェックの設定が欠かせません。 ヘルスチェックは、サーバーが正常に応答しているかどうかを定期的に監視する仕組みで、HTTPやHTTPSを使って指定したURLやIPアドレスにアクセスし、状態を確認します。 この結果をもとに、Route 53はプライマリが使えるかどうかを判断し、必要に応じてバックアップへ切り替えます。
また、レコード作成時にフェイルオーバールーティングポリシーを正しく選択し、プライマリとセカンダリを明確に分けることも重要です。 IPアドレスの入力ミスやヘルスチェックの指定忘れがあると、想定した動作にならないため、設定後は必ず動作確認を行うようにしましょう。 実際にメインサーバーを停止させてテストすることで、災害時や障害発生時にも安心して運用できる構成になります。
設定内容を整理するためのメモ例
実務では、Route 53の設定内容を文章やメモとして残しておくことがよくあります。 以下は、フェイルオーバールーティング構成を整理するための簡単な記載例です。
ドメイン名: example.com
ルーティングポリシー: フェイルオーバー
プライマリIP: 203.0.113.10
セカンダリIP: 203.0.113.20
ヘルスチェック: HTTP ポート80 パス /
切り替え条件: プライマリ異常時に自動切り替え
このように情報をまとめておくことで、あとから設定を見直す際や、別の担当者へ引き継ぐ際にも役立ちます。 AWS Route 53のフェイルオーバールーティングは、可用性を高める基本的な仕組みとして、多くのWebサービスや業務システムで利用されています。 基本をしっかり理解しておくことで、安定したシステム運用につながります。
生徒
「Route 53のフェイルオーバールーティングって、サーバーが止まっても自動で切り替えてくれる仕組みなんですね。 DNSの設定だけでここまでできるとは思いませんでした。」
先生
「そうですね。DNSは地味に見えますが、実はシステム全体の安定性を支える重要な役割を持っています。 Route 53を使うことで、高い可用性を簡単に実現できます。」
生徒
「ヘルスチェックがポイントだというのも理解できました。 サーバーが元気かどうかをRoute 53が見張ってくれているんですね。」
先生
「その通りです。ヘルスチェックがあるからこそ、自動切り替えが正しく動作します。 設定後のテストも忘れずに行うことが大切ですよ。」
生徒
「これで、障害が起きても慌てずに対応できそうです。 AWS Route 53のフェイルオーバールーティングは、安心してサービスを運用するための基本だと感じました。」
先生
「良いまとめですね。今回学んだ内容は、クラウド運用やインフラ設計の基礎として、ぜひ覚えておきましょう。」