AWS WAFでIP制限ルールを設定する方法(ブラックリスト・ホワイトリスト)
生徒
「先生、AWS WAFでIPアドレスを制限できると聞いたのですが、具体的にどうやるんですか?」
先生
「AWS WAFにはブラックリストとホワイトリストという仕組みがあります。特定のIPアドレスをブロックしたり、逆に許可したりできるんですよ。」
生徒
「ブラックリストとホワイトリストってどう違うんですか?」
先生
「簡単にいうと、ブラックリストは『このIPは拒否する』、ホワイトリストは『このIPだけ許可する』という考え方です。それでは、仕組みと設定方法を見ていきましょう。」
1. AWS WAFでのIP制限の基本
AWS WAF(ワフ)は、読み方はWeb Application Firewall(ウェブ アプリケーション ファイアウォール)の略で、Webアプリケーションを守るクラウド型のセキュリティサービスです。その中でも「IP制限ルール」は非常に分かりやすく、攻撃元や利用者を特定のアドレス単位でコントロールできます。
IP制限には「ブラックリスト」と「ホワイトリスト」という2つの方法があり、これらを使い分けることで柔軟なアクセス制御が可能になります。
2. ブラックリストとは?
ブラックリストは、読み方はブラックリストといい、「このIPアドレスからのアクセスは拒否する」という仕組みです。例えば、不正アクセスを繰り返す攻撃者のIPや、特定の国からのアクセスを制限する場合に使います。
AWS WAFでは「IPセット」という機能を使って、ブラックリスト用のアドレスをまとめて管理できます。IPセットに登録されたアドレスは、自動的にブロックの対象となります。
3. ホワイトリストとは?
ホワイトリストは、読み方はホワイトリストといい、「このIPアドレスからのアクセスだけ許可する」という仕組みです。社内ネットワークや特定の顧客専用のアクセス制御を行いたいときに便利です。
例えば、管理者用の管理画面は社内のIPからしかアクセスできないようにする、といった使い方が典型的です。AWS WAFでホワイトリストを設定すれば、余計な不正アクセスを未然に防げます。
4. IPセットの活用方法
IPセットはAWS WAFの中でIPアドレスをグループ化して管理する仕組みです。読み方はアイピーセットといい、ブラックリストやホワイトリストの管理の基本となります。
IPセットはIPv4やIPv6のアドレスを登録でき、サブネット形式で範囲指定も可能です。これにより、単一のIPだけでなく一連のアドレスをまとめて制御できます。
5. ブラックリストを設定する手順イメージ
ブラックリストを作成するには、まずIPセットに「ブロックしたいIP」を登録します。その後、ルールを作成して「このIPセットに含まれるアドレスをブロックする」と設定します。最後にWebACL(ウェブ アクセス コントロール リスト)にそのルールを追加すれば完了です。
これにより、対象となるIPからのアクセスは自動的に拒否され、Webアプリケーションを守ることができます。
6. ホワイトリストを設定する手順イメージ
ホワイトリストも基本的な流れは同じです。まずIPセットに「許可したいIP」を登録し、ルールを作成します。その際に「一致する場合は許可」という動作を設定します。WebACLにこのルールを適用すると、ホワイトリストに含まれないアクセスはすべてブロックされます。
この仕組みにより、セキュリティをより強固にすることができます。ただし、誤って自分のIPを登録し忘れるとアクセスできなくなるので注意が必要です。
7. ブラックリストとホワイトリストの使い分け
ブラックリストは「悪意のあるアクセスを排除する」仕組みで、ホワイトリストは「信頼できるアクセスだけを通す」仕組みです。状況に応じて使い分けることで、セキュリティをバランス良く保てます。
例えば、公開サイトはブラックリスト中心に管理し、管理画面はホワイトリストを利用するといった方法が効果的です。
8. 初心者が覚えておくべきポイント
初心者はまず、AWS WAFでIP制限を行うには「IPセット」「ルール」「WebACL」を組み合わせることを理解しておくと良いでしょう。ブラックリストとホワイトリストは考え方が逆であることを意識すると整理しやすいです。
これらの仕組みを使い分ければ、AWS WAFを活用して安全で安心なWebアプリケーション運用を実現できます。
まとめ
ここまで、AWS WAFを使ったIP制限の仕組みや、ブラックリスト・ホワイトリストの役割、そしてIPセットやWebACLの流れなどをひとつずつ確認してきました。振り返ってみると、IPアドレスという数字の並びが、実際にはWebアプリケーションの入り口を守るための大切な鍵になっていることがよく分かります。特にAWS WAFはクラウド上で柔軟に動き、アクセス状況に応じてきめ細かい制御ができるため、初心者でも段階的に理解しながら確実にセキュリティを強化できます。 ブラックリストとホワイトリストという二つの考え方は、最初は似ているようで整理が難しく感じるかもしれませんが、それぞれの使い道がわかると一気に理解が進んでいきます。ブラックリストは拒否の体系で、不正アクセスや迷惑行為が疑われるIPアドレスを排除したい場面で有効です。一方、ホワイトリストは信頼できる人だけにアクセスを許可するための仕組みで、管理画面や内部用のページなど限られたユーザー専用の環境では欠かせない方法です。 また、IPセットというひとまとまりの仕組みを使うことで、複数のIPアドレスを個別に扱う必要がなくなり、管理がずっと楽になります。単一アドレスだけではなく、サブネットで範囲指定もできるため、決められたネットワーク全体を許可したりブロックしたりといった柔軟な設定が自然に行えます。ルールを作成してWebACLに登録すれば、ひとつのポリシーとしてアプリケーション全体に反映されるため、セキュリティを統一管理できるのも大きな魅力です。 AWS WAFの特徴は、設定が明確で視覚的にも分かりやすく、初心者でも感覚的に操作が覚えられることです。ただし、その手軽さの中にある「強力さ」を理解しておくことも大切で、誤ったホワイトリストによって自分がアクセスできなくなる可能性もあるため、設定時には慎重に進める必要があります。実際にIP制限を扱うシーンでは、メモを取りながら手順を確認するとミスを防ぎやすくなります。 ここでは、IPセットに登録するJSONイメージをサンプルとして載せておきます。設定画面はGUIですが、概念理解の助けになるはずです。
IPセットのサンプルイメージ
<IpSet>
<Name>BlockedIPSet</Name>
<Scope>CLOUDFRONT</Scope>
<Addresses>
<Address>192.168.10.15/32</Address>
<Address>203.0.113.0/24</Address>
</Addresses>
</IpSet>
さらに、Linux環境で特定のIPアドレスを確認したいときには、次のようなコマンドを使うと便利です。ネットワーク関連の調査を行うときには、こうした基本的な確認方法を覚えておくと役立ちます。
curl -I https://example.com
HTTP/2 200
server: awselb/2.0
date: Tue, 23 Jan 2024 10:35:00 GMT
content-type: text/html; charset=utf-8
このようにAWS WAFのIP制限は、複雑なセキュリティ対策のように見えて、実際には構造がとても明確です。ブラックリストは「拒否」、ホワイトリストは「許可」というシンプルな考えを軸に、IPセット・ルール・WebACLを組み合わせることで、強力なアクセス制御が構築できます。 具体的な設定例を学びながら操作の意味を理解していけば、どんなWebアプリケーションでも柔軟に保護できるようになります。特にクラウド環境ではアクセス元が常に変化するため、こうしたIP制限ルールがあると、不正アクセスの心配をかなり軽減できます。 初心者のうちにこうした要素を理解しておくことで、後からより高度な設定を扱うときにも土台がしっかりし、その後の実務でも安心してセキュリティ対策に取り組めるようになります。AWS WAFが提供する仕組みは多機能でありながら明確な構造を持っているため、一度触れてみればその便利さと安全性の高さを実感できるはずです。
生徒「今日の内容でブラックリストとホワイトリストの違いがよく分かりました。特にIPセットを作成してルールに紐づけていく流れがイメージしやすかったです。」
先生「それが理解できたなら大丈夫です。AWS WAFは仕組みが整理されているので、一度構造を押さえると難しさは感じないはずですよ。IP制限は基本の中でも大事な部分です。」
生徒「管理画面を社内だけに制限するホワイトリストの使い方も覚えておきたいです。誤って自分のIPを入れ忘れないようにだけ気をつけます。」
先生「そこは本当に注意が必要ですね。でも今回の学びがあればしっかり運用できると思いますよ。安全なWebアプリケーション運用の第一歩として、今日の内容をぜひ活かしてください。」