AWS RDSのマルチAZ配置(高可用性)を構築する方法を初心者向けに解説!障害に強いデータベースを作ろう
生徒
「先生、AWSのRDSを使ってるんですが、もしサーバーが壊れたらどうなるんですか?」
先生
「そのようなトラブルに備えて、マルチAZ配置という方法を使うと安心ですよ。高可用性(コウカヨウセイ)を保てる仕組みなんです。」
生徒
「マルチAZ配置って何ですか?難しそうですが…」
先生
「大丈夫!マルチAZ(エーゼット)配置は、RDSのデータベースを複数の場所に自動でコピーして、万が一の時にすぐ切り替える仕組みです。やり方を一緒に見てみましょう!」
1. マルチAZ配置とは?
マルチAZ配置とは、AWS(エーダブリューエス)にあるRDS(アールディーエス)というクラウド型データベースサービスで、同じデータを複数の物理的に離れた場所に配置する機能です。
「AZ」はAvailability Zone(アベイラビリティ・ゾーン)の略で、地理的に分かれたデータセンターのことです。マルチAZに配置することで、災害やトラブルが発生しても、もう一方のゾーンに自動で切り替えてくれるため、サービスを止めずに利用できます。
2. 高可用性とは?
高可用性(コウカヨウセイ)とは、システムが止まらずに長時間稼働できる状態を保つことです。英語ではHigh Availability(ハイ・アベイラビリティ)ともいいます。
サーバーが止まったらサービスも止まってしまいますが、マルチAZ配置を使えば自動で切り替わるため、利用者に影響を与えずにデータベースを使い続けられます。
3. マルチAZ配置を使うメリット
- 災害や障害が発生しても自動でバックアップ側に切り替わる
- 復旧作業を自分でしなくても良い
- データが常に2つの場所に保存されるため安心
特に業務用のアプリや大事なデータを扱うサービスでは、マルチAZ配置は必須といえるほど重要です。
4. マルチAZ配置の設定方法
では実際に、RDSでマルチAZ配置を有効にする方法を見ていきましょう。
- AWSマネジメントコンソールにログインします。
- 「RDS」サービスを開き、「データベース」をクリックします。
- 「データベースの作成」ボタンを押します。
- 「標準作成モード」を選び、データベースエンジン(MySQLなど)を選択します。
- 設定の中にある「可用性と耐久性」の項目で、「マルチAZ配置」を「有効」にします。
- その他の設定を入力し、最後に「データベースの作成」をクリックします。
これだけで、マルチAZ構成のRDSインスタンスが作成されます。
5. 既存のRDSをマルチAZ構成に変更する
すでに作成してあるRDSにもマルチAZ配置を適用できます。
- RDSの画面から、対象のデータベースを選びます。
- 「変更」ボタンをクリックします。
- 「可用性と耐久性」の項目で「マルチAZ配置」を有効にします。
- 下までスクロールして「変更を保存」をクリックします。
数分かかる場合がありますが、再起動のタイミングで適用されます。
6. マルチAZとシングルAZの違い
マルチAZ(マルチ・エーゼット)構成では、複数の場所に同じデータを持つため、災害時でも安心です。一方、シングルAZ構成は1つの場所にしかデータがないため、障害時にサービスが停止する可能性があります。
コストはマルチAZの方が高くなりますが、安全性と信頼性を考えると、重要なデータにはマルチAZが推奨されます。
7. 初心者が気をつけたいポイント
- マルチAZ構成は、バックアップや自動フェイルオーバーに便利ですが、コストが上がることを理解しておきましょう。
- マルチAZを有効にしても、データベースの読み取り専用コピーは作られません。別途リードレプリカ(読み取り専用のコピー)が必要です。
- 設定変更には再起動が必要な場合があるため、業務時間外での操作をおすすめします。
8. 用語の読み方と意味(初心者向け)
- AWS(エーダブリューエス):Amazon Web Servicesの略。クラウド上で使えるサービスの総称。
- RDS(アールディーエス):Relational Database Service。クラウドで使えるデータベースサービス。
- AZ(エーゼット):Availability Zoneの略。地理的に分かれたデータセンター。
- マルチAZ配置(マルチ・エーゼット・ハイチ):複数のデータセンターに同じデータを置く構成。
- 高可用性(コウカヨウセイ):システムが止まらずに動き続ける性能。
- フェイルオーバー:障害時に自動で別の場所に切り替える仕組み。
- リードレプリカ:読み取り専用のデータベースのコピー。
まとめ
ここまで、AWS RDSのマルチAZ配置について、その意味から設定手順、メリット、さらに初心者がつまずきやすい注意点まで丁寧に見てきました。あらためて振り返ると、マルチAZ配置という仕組みは、単なるバックアップとは異なり、データベースそのものの高可用性を維持するための非常に重要な役割を果たしています。普段の運用では意識しづらい部分ですが、実際に障害が発生した際には、マルチAZの価値がはっきりと見えてきます。サービスを止めることなく自動で切り替わるという動きは、クラウドならではの強みであり、AWSの信頼性を高める大きな理由のひとつでもあります。
マルチAZ配置の最大の利点は、障害時に自動フェイルオーバーが行われることです。万が一プライマリ側で障害やトラブルが起きても、スタンバイ側に自動で切り替わり、利用者はほとんど気づかないままデータベースが使い続けられます。このような仕組みがあることで、システム全体の信頼性が大きく向上し、ビジネスにおいても安定したサービス提供が実現できます。また、マルチAZは常に同期(レプリケーション)を続けているため、データの整合性も保たれています。
実際にAWSで設定する手順も非常に分かりやすく、RDSの作成時の設定項目から「可用性と耐久性」の部分でマルチAZを有効にするだけという簡単な流れになっています。AWSを初めて使う方でも、画面に沿って操作すれば自然と設定できるようになっている点は安心材料といえるでしょう。さらに、すでに作成済みのRDSを後からマルチAZ構成へ変更することも可能で、運用途中でも高可用性の強化が行えます。
一方で、初心者が気をつけたいポイントもいくつかあります。特に、マルチAZ構成にしても読み取り専用のコピーであるリードレプリカは自動では作られないこと、そして構成変更の際は再起動が必要な場合があるため実行タイミングに注意が必要なことなど、あらかじめ理解しておくと後のトラブルを未然に防ぐことができます。また、コスト面も無視できないため、用途に応じて適切な構成を選択することが重要です。
マルチAZ構成の理解を深めるために、設定の簡易モデルを次のようにコードとして記述してみると、イメージがつかみやすくなります。
<RDSMultiAZConfig>
<PrimaryInstance az="ap-northeast-1a" engine="mysql">
<Storage type="gp3" size="100GB" />
</PrimaryInstance>
<StandbyInstance az="ap-northeast-1c" replication="synchronous" />
<Failover automatic="true" />
<Backup retention="7days" />
</RDSMultiAZConfig>
このように構成の考え方をコードとして表現すると、プライマリとスタンバイが異なるAZに配置され、同期レプリケーションによって常に最新の状態が保たれていることがひと目で理解できます。また、フェイルオーバーが自動化されていることやバックアップの保持期間なども整理しやすく、実際にAWSを操作する際の理解がさらに深まります。
マルチAZ配置は、ただ設定すれば良いというだけの単純なものではなく、どのような目的でどのように構成するのかを理解したうえで使うことで、本来の性能を最大限に活かすことができます。高可用性を求める場面では、マルチAZ構成は非常に強力な選択肢となり、安定した運用を求めるユーザーやサービスにとって欠かせない機能となります。今回学んだ内容を基礎として、リードレプリカの活用やバックアップ戦略の設計など、さらに深いRDS運用へとステップアップしていくことも可能です。
AWSのクラウド環境では、システムの可用性を意識して設計することが、サービス全体の安全性と信頼性を高める重要な鍵となります。マルチAZ配置はその中心を支える機能であり、障害に強い構成をつくるための重要な第一歩と言えるでしょう。しっかりとその仕組みを理解し、必要な場面で適切に活用していくことが、より良いクラウド運用へとつながっていきます。
生徒
「マルチAZ配置って聞くと難しそうでしたが、実際の動きを知るとすごく便利な仕組みなんですね。災害があっても自動で切り替わるのは安心できます。」
先生
「その通りです。特にサービスを止めたくない場合には欠かせない機能ですね。AWSが提供している強みのひとつでもあります。」
生徒
「RDSの作成画面で設定するだけで有効になるのも驚きでした。もっと複雑な作業が必要だと思っていました。」
先生
「クラウドの利点は、難しい作業を裏側で自動化してくれるところです。正しい設定さえ理解していれば、誰でも高可用性を備えた環境を構築できますよ。」
生徒
「ありがとうございます!これで自分のシステムにもマルチAZを取り入れられそうです。」