カテゴリ: AWS 更新日: 2025/12/12

AWS ELBのスティッキーセッション(セッション維持)を使う方法を初心者向けに解説!

AWS ELBのスティッキーセッション(セッション維持)を使う方法
AWS ELBのスティッキーセッション(セッション維持)を使う方法

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、AWSのロードバランサーでスティッキーセッションという機能があるって聞いたんですが、それって何をするものなんですか?」

先生

「スティッキーセッションは、利用者が同じサーバーに継続して接続できるようにする仕組みです。例えばショッピングサイトでカートの情報を保持するような場合に便利ですよ。」

生徒

「なるほど!ロードバランサーって普通はアクセスを分散させるのに、あえて同じサーバーに固定することもあるんですね?」

先生

「その通りです。セッション維持が必要なケースでは、この機能が大活躍します。」

1. スティッキーセッションとは?

1. スティッキーセッションとは?
1. スティッキーセッションとは?

スティッキーセッションは、読み方はスティッキーセッションといい、AWSのElastic Load Balancer(エラスティックロードバランサー、略してELB)で利用できる機能です。通常、ELBは負荷分散のためにリクエストをランダムにサーバーへ振り分けますが、スティッキーセッションを有効にすると、一度接続したクライアントは一定期間同じサーバーに接続され続けます。

これにより、ユーザーごとのセッション情報が保持され、ログイン状態やショッピングカートの情報が途切れずに利用できるようになります。

2. なぜセッション維持が必要なのか?

2. なぜセッション維持が必要なのか?
2. なぜセッション維持が必要なのか?

例えば、オンラインショップを考えてみましょう。ユーザーが商品をカートに入れるたびに、セッション情報がサーバーに保存されます。もしリクエストが毎回違うサーバーに割り振られると、カートの内容が途中で消えてしまうことがあります。スティッキーセッションを使えば、同じサーバーに接続し続けるため、こうした問題を避けられます。

3. スティッキーセッションの仕組み

3. スティッキーセッションの仕組み
3. スティッキーセッションの仕組み

ELBでは、主にCookie(クッキー)を使ってスティッキーセッションを実現します。Cookieとは、読み方はクッキーといい、ブラウザに保存される小さなデータのことです。

  • Application Load Balancer(アプリケーションロードバランサー、ALB):アプリケーション生成CookieやALBが発行するCookieを使用。
  • Classic Load Balancer(クラシックロードバランサー、CLB):独自の「AWSALB」や「AWSELB」Cookieを使用。

これにより、ユーザーが同じサーバーに割り当てられるように制御できます。

4. AWSコンソールでの設定方法

4. AWSコンソールでの設定方法
4. AWSコンソールでの設定方法

スティッキーセッションを設定する手順は次の通りです。

  1. AWSマネジメントコンソールにログイン。
  2. 「EC2」サービスの中から「ロードバランサー」を選択。
  3. 対象のELBを選び、「ターゲットグループ」または「属性設定」を開く。
  4. 「スティッキーセッション」または「セッション維持」を有効に設定。
  5. Cookieの有効期限を指定(例えば300秒など)。
  6. 保存して設定を反映。

設定後、ユーザーは一定期間同じサーバーに接続し続けられるようになります。

5. スティッキーセッションの注意点

5. スティッキーセッションの注意点
5. スティッキーセッションの注意点

便利なスティッキーセッションですが、いくつかの注意点もあります。

  • 特定のサーバーに負荷が集中する可能性がある。
  • サーバーが落ちた場合、セッションが切れる可能性がある。
  • セッションを長時間維持すると、ユーザー体験は良いがリソースの偏りが起きやすい。

そのため、セッション情報をサーバー側に保存するのではなく、Redis(レディス)やDynamoDB(ダイナモディービー)などの外部ストレージに保存する方法もよく使われます。

6. 実際のユースケース

6. 実際のユースケース
6. 実際のユースケース

スティッキーセッションは以下のような場面で活用されます。

  • ショッピングサイトのカート保持。
  • ログイン状態を維持する会員制サイト。
  • ユーザーごとに一時的なセッション情報を扱うアプリケーション。

ただし、大規模なシステムではスティッキーセッションだけに依存せず、セッション管理をデータベースやインメモリキャッシュに移すことで、よりスケーラブルな構成を作ることができます。

まとめ

まとめ
まとめ

スティッキーセッションは、AWSのロードバランサーで利用者ごとの接続先サーバーを一定時間維持できる重要な仕組みであり、オンラインショップやログイン状態を扱うサービスなど、継続したセッション管理が必要な場面で大きな役割を果たします。とくに、ショッピングカートの保持やユーザーごとの操作状態の維持など、安定した体験を実現するうえで欠かせない技術です。ロードバランサーがリクエストを自動的に分散する通常の動作とは異なり、スティッキーセッションではユーザーを同じターゲットに結びつけるため、管理されたセッション情報が途切れにくく、安全で滑らかな操作を提供できます。さらに、アプリケーションロードバランサーやクラシックロードバランサーが発行するCookieを活用し、ブラウザ側で割り当てを維持する仕組みは、さまざまなWebアプリケーションに応用できます。

一方で、特定のサーバーにトラフィックが偏る可能性や、サーバー障害時のセッション切断といった注意点も存在するため、適切な有効期限設定や外部ストレージによるセッション管理が求められます。RedisやDynamoDBのような外部システムと組み合わせることで、スケールしやすく、故障にも強いセッション構造を構築できるため、近年のクラウド構成では一般的な手法として採用されています。スティッキーセッションを活用することで、AWS環境における安定したユーザー体験を設計でき、負荷分散とセッション維持を両立する柔軟なアーキテクチャを実現できます。初心者のうちから、セッションの動きとCookieの役割、ロードバランサーがどのように振る舞うかを理解することで、より高品質なクラウドアプリケーションを構築できるようになります。

サンプル:Cookieを確認するデバッグコード(python)


import http.cookies

cookie = http.cookies.SimpleCookie()
cookie["AWSALB"] = "example-value"
cookie["AWSALB"]["path"] = "/"
cookie["AWSALB"]["max-age"] = 300

print(cookie.output())

サンプル:セッションを確認するコマンド


curl -I https://example.com
HTTP/2 200
set-cookie: AWSALB=xxxx; Max-Age=300; Path=/
先生と生徒の振り返り会話

生徒

「今日のスティッキーセッションの話で、Cookieがどれほど重要なのか理解できました。ユーザーが同じサーバーに接続し続ける理由がとてもよく分かりました。」

先生

「その気づきはとても大事です。セッションが維持されることで、利用者の操作が安定しますし、サービスの品質も向上します。特にショッピングサイトなどでは欠かせない技術ですね。」

生徒

「でも、サーバーに負荷が偏るのは少し心配ですね。その場合はどうすればいいんでしょう?」

先生

「そのために、RedisやDynamoDBなど外部ストレージを組み合わせてセッション管理する方法があるんです。スティッキーセッションと併用すると、より強力で柔軟な構成になりますよ。」

生徒

「なるほど!負荷分散しながらもセッションの安全性を保てるんですね。AWSのロードバランサーがどう使われるか、ようやくイメージが掴めました。」

先生

「その理解があれば、今後クラウドアプリを設計するときにもきっと役に立ちますよ。」

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