カテゴリ: AWS 更新日: 2025/12/16

AWS ロードバランサー(ELB)とは?種類と役割をわかりやすく解説

AWS ロードバランサー(ELB)とは?種類と役割をわかりやすく解説
AWS ロードバランサー(ELB)とは?種類と役割をわかりやすく解説

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「AWSにロードバランサーってあるんですか?しかも種類があるって聞いたんですけど…」

先生

「はい、AWSにはELB(イーエルビー)と呼ばれるロードバランサーの仕組みがあって、いくつか種類もあるんですよ。」

生徒

「えー!そんなに複雑なんですか?初心者でも理解できますか?」

先生

「もちろん大丈夫です。今日はAWSのロードバランサーの基本と、その種類や役割について、やさしく説明していきましょう。」

1. ロードバランサー(Load Balancer)とは?

1. ロードバランサー(Load Balancer)とは?
1. ロードバランサー(Load Balancer)とは?

ロードバランサーは、日本語では「負荷分散装置(フカブンサンソウチ)」と訳されることがあります。

複数のサーバーに対してリクエストをバランスよく振り分けて、処理が集中しないようにする仕組みです。

例えば、Webサイトにたくさんのアクセスが来ても、裏側にある複数のサーバーにうまく分散することで、1台のサーバーがダウンするのを防げます。

これにより、安定したサービス提供やスケーラビリティの向上が可能になります。

2. ELBとは?AWSにおけるロードバランサーの仕組み

2. ELBとは?AWSにおけるロードバランサーの仕組み
2. ELBとは?AWSにおけるロードバランサーの仕組み

ELBは、正式には「Elastic Load Balancing(エラスティック ロード バランシング)」の略で、AWSが提供するマネージド型のロードバランサーサービスです。

読み方はELB(イーエルビー)で、ユーザーが自前でサーバーを構築することなく、簡単にロードバランサーを使うことができます。

トラフィックの振り分けや障害時の自動対応、SSL(エスエスエル)通信の終端なども、すべてAWSが管理してくれるため、初心者にも使いやすいのが特徴です。

3. ELBの主な役割

3. ELBの主な役割
3. ELBの主な役割

ELBの役割は大きく分けて以下の3つです。

  • 負荷分散:リクエストを複数のEC2(イーシーツー)インスタンスに自動的に分散
  • ヘルスチェック:サーバーの状態を定期的に監視し、異常時は振り分け対象から除外
  • 高可用性:リージョン内の複数のアベイラビリティゾーンに分散することで、障害時にもサービスを継続

これらによって、WebアプリケーションやAPIの信頼性と拡張性を高めることができます。

4. ELBの3つの種類と違い

4. ELBの3つの種類と違い
4. ELBの3つの種類と違い

AWSのELBには、次の3つの種類があります。それぞれ用途が異なりますので、目的に合わせて選ぶことが重要です。

  • ALB(Application Load Balancer)
  • 読み方はALB(エーエルビー)で、HTTPやHTTPSといったアプリケーション層での負荷分散を行います。パスごとの振り分けや、URLルールなどの細かい制御が可能です。

  • NLB(Network Load Balancer)
  • 読み方はNLB(エヌエルビー)で、TCPやUDPのようなネットワーク層での高パフォーマンスな負荷分散に適しています。大量のトラフィックや低レイテンシが求められる場合に使われます。

  • CLB(Classic Load Balancer)
  • 読み方はCLB(シーエルビー)で、旧来のロードバランサーです。新規システムではALBかNLBの利用が推奨されることが多く、CLBはレガシー対応に使用されます。

5. どのELBを選べばいい?初心者向けの選び方

5. どのELBを選べばいい?初心者向けの選び方
5. どのELBを選べばいい?初心者向けの選び方

用途によって選ぶELBの種類が異なります。以下のような基準で考えるとわかりやすいです。

  • WebアプリやREST APIを扱う → ALB
  • ゲームサーバーやVoIPなど、リアルタイム性重視 → NLB
  • 古いAWS構成をそのまま使う → CLB

最初はALBを使うケースが多く、設定も簡単なので初心者におすすめです。

6. ELBの仕組みと動作の流れ

6. ELBの仕組みと動作の流れ
6. ELBの仕組みと動作の流れ

ELBの基本的な動作は以下のとおりです。

  1. ユーザーがELBにアクセス
  2. ELBがリクエストを正常なEC2に振り分ける
  3. サーバーがレスポンスを返す

また、EC2インスタンスの状態は、ELBによって定期的に「ヘルスチェック(健康診断)」されていて、異常があればそのインスタンスへの通信は自動的に停止されます。

7. ELBを導入するメリット

7. ELBを導入するメリット
7. ELBを導入するメリット

ELBを使うことで、次のような利点があります。

  • 障害に強くなる(高可用性の確保)
  • スケーラビリティが向上(トラフィックの増加にも柔軟に対応)
  • メンテナンスが楽になる(自動的なヘルスチェックと切り替え)
  • セキュリティの強化(HTTPS終端、セキュリティグループ連携)

クラウド上で安定したサービスを提供するには、ELBは欠かせない存在といえるでしょう。

8. 料金と注意点

8. 料金と注意点
8. 料金と注意点

ELBには利用料金が発生します。主に次の2つです。

  • 時間あたりの稼働料金
  • データ転送量に応じた料金

使いすぎると意外に高額になることもあるので、CloudWatch(クラウドウォッチ)などでモニタリングを行い、予算を管理することが大切です。

まとめ

まとめ
まとめ

ここまで、AWSのロードバランサーであるELB(イーエルビー)について、その仕組みや種類、そしてどのような環境でどのELBを選べばよいのかを順を追って整理してきました。振り返ってみると、ロードバランサーという存在はクラウドでサービスを動かす上で欠かせない重要な役割を担っており、単に「サーバーを増やすだけでは足りない理由」や「負荷が増えても落ちないサービスをどう作るか」という根本的な課題に応える仕組みだということがわかります。特に、大量アクセスを均等に分散したり、障害のあるサーバーを自動的に除外してサービスを継続したりと、現代のWebサービスに必要な機能をELBがしっかり支えてくれる点は非常に頼もしいものです。

AWSのELBにはALB、NLB、CLBという三つの種類があり、それぞれが異なる特徴と用途を持っています。ALBはHTTP/HTTPSのレイヤーで柔軟なルーティングが可能であり、現代的なWebアプリケーションやREST APIの構築には欠かせません。NLBはTCPやUDPベースで圧倒的なスループットを発揮し、ゲームサーバーなど低レイテンシが求められる場面で力を発揮します。CLBはレガシー環境に残る構成で見かけることがありますが、新規構築ではALBとNLBを選ぶのが一般的です。この選び方を理解できるだけでも、AWSでシステム設計を進める際の判断がぐっと楽になります。

ELBの動作の流れも非常に直感的です。ユーザーがアクセスしたリクエストをELBが受け取り、正常なEC2インスタンスへ自動的に振り分けます。EC2の状態は常にヘルスチェックによって監視されており、異常が見つかった場合はそのインスタンスを自動的に除外してサービスを継続します。この仕組みによって、障害に強いサービス構築が実現し、高可用性というメリットが得られます。

また、実際の構成をイメージしやすくするために、ALBとターゲットグループの関連をXML風の構造で表現すると、ELBの仕組みがより明確になります。


<ElasticLoadBalancer type="ALB">
    <Listeners>
        <Listener protocol="HTTP" port="80">
            <TargetGroup name="web-target">
                <Instance id="i-1234567890" status="healthy" />
                <Instance id="i-9876543210" status="healthy" />
            </TargetGroup>
        </Listener>
    </Listeners>
    <HealthCheck path="/" interval="30" timeout="5" unhealthy="2" />
</ElasticLoadBalancer>

このように表現することで、ELBがどのポートに待ち受けているのか、どのターゲットグループにルーティングしているのか、どのEC2が正常か、そしてヘルスチェックの条件がどうなっているのかがひと目で理解できます。実際のAWS画面はもっと多機能ですが、基礎的な動作の捉え方がわかると設定の意味が自然と腑に落ちるようになります。

さらに、ELB導入のメリットとして「高可用性」「スケーラビリティ」「メンテナンス性の向上」「セキュリティの強化」が挙げられましたが、クラウドの特徴である柔軟性を存分に活かせる点でも非常に重要です。負荷分散は単なるトラフィック調整だけではなく、サーバー障害への対応、SSL証明書の管理、サービス全体の安定性といった幅広い観点からAWSシステムを支える役割があります。ビジネスが成長してアクセス増加があっても、自動的に負荷が分散されることで安定したサービス提供が可能になる点は非常に大きな強みです。

また、料金についても意識しておく必要があります。ELBは稼働時間とデータ転送量によって料金が決まるため、無駄なインスタンスをぶら下げない、不要になったELBを削除する、CloudWatchでトラフィックを監視するなど、適切な運用が求められます。こうした細かい配慮はAWSを継続利用する上でとても大切です。

こうしてまとめてみると、ロードバランサーの仕組みや種類、動作の理解が進むだけで、クラウドの設計力がぐんと上がることに気づくでしょう。AWSにおけるELBは、ただの「便利な機能」ではなく、堅牢で安定したサービス運用に不可欠な基盤技術です。この基礎をしっかり押さえることで、今後のクラウド構築や運用にも大きな自信がついていくはずです。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「ロードバランサーって難しそうだと思ってましたけど、役割がわかるとすごくイメージしやすくなりました!サーバーが増えても自動で振り分けてくれるのは便利ですね。」

先生

「その通りです。ELBは負荷分散だけでなく、ヘルスチェックや障害対応など、サービス全体を守るための重要な仕組みなんですよ。特にALBとNLBは場面に応じて使い分けると力を発揮します。」

生徒

「ALBはWeb向き、NLBは高速処理向きって覚えました!用途に合わせて選ぶのって大事ですね。」

先生

「その理解ができていれば大丈夫です。ロードバランサーはAWSの基礎の中でも特に実務でよく使う部分ですから、今日学んだことは今後の構築にも必ず役立ちますよ。」

生徒

「ありがとうございます!ELBの種類や仕組みがわかったので、次は実際に設定するところまで挑戦してみたいです。」

この記事を読んだ人からの質問

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プログラミング初心者からのよくある疑問/質問を解決します

AWSのロードバランサー(ELB)とは何ですか?初心者にもわかりやすく教えてください

AWSのロードバランサーとは、Elastic Load Balancing(ELB)の略で、複数のサーバーに対してリクエストを自動的に分散させる仕組みです。これにより、サーバーの負荷を分散し、安定したサービス提供が可能になります。初心者でも使いやすく、AWSが管理してくれるのが特徴です。
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