AWS Global AcceleratorでALB/NLBをエンドポイントに設定する方法を初心者向けにやさしく解説
生徒
「先生、AWS Global AcceleratorにALBやNLBって設定できますか?」
先生
「できますよ。ALBやNLBは読み方でそれぞれエーエルビーとエヌエルビーといい、AWSのロードバランサーの種類です。今回はそれらをGlobal Accelerator(グローバルアクセラレーター)のエンドポイントとして設定する方法を説明しましょう。」
生徒
「ロードバランサーを使うと何が便利になるんですか?」
先生
「ひとことで言うと、たくさんのアクセスをうまく分散してくれて、サービスが安定します。では、ALBとNLBの違いや設定方法を順に見ていきましょう。」
1. AWS Global Acceleratorとは?
AWS Global Accelerator(グローバルアクセラレーター)は、世界中のユーザーが、できるだけ速くAWS上のアプリケーションにアクセスできるようにするネットワークサービスです。
Amazonの広い専用ネットワークを使って、世界のどこからアクセスしても安定して速い通信を実現します。
2. ロードバランサー(ALB・NLB)とは?
ロードバランサーとは、日本語で言うと「負荷分散装置(フカブンサンソウチ)」です。たくさんのアクセスがあるとき、裏側のサーバー(たとえばEC2など)にうまく振り分けて、どこか1つに負荷が集中しないようにしてくれます。
ALBは、Application Load Balancer(アプリケーションロードバランサー)の略で、読み方はエーエルビー。主にWebアプリ向けの高度なルールで振り分けることができます。
NLBは、Network Load Balancer(ネットワークロードバランサー)の略で、読み方はエヌエルビー。非常に高速で、大量のアクセスを処理するのに向いています。
3. Global AcceleratorとALB/NLBを組み合わせるメリット
海外からのアクセスが多いWebサービスでは、通信速度が遅くなったり安定しなかったりすることがあります。AWS Global Acceleratorを使うことで、ユーザーの近くにあるAmazonのエッジロケーションを経由してアクセスするので、高速で安定します。
その上でALBやNLBをエンドポイントにすると、裏側のサーバーにも安全に負荷分散できます。
4. 設定前の準備
まず、ALBやNLBをすでに作成していることが前提です。まだ作っていない場合は、EC2などのサーバーと一緒に作っておきましょう。
また、AWSマネジメントコンソールにログインできるようにしておいてください。
5. Global AcceleratorでALB/NLBをエンドポイントに設定する手順
- AWSマネジメントコンソールを開き、「Global Accelerator」を検索して開きます。
- 「Create accelerator(アクセラレーターを作成)」をクリックします。
- アクセラレーターの名前を入力し、「Standard accelerator」を選択します。
- Listener(リスナー)を追加します。
- プロトコル:TCP または UDP を選びます。
- ポート:80(HTTP)や443(HTTPS)など
- エンドポイントグループ(Endpoint Group)を作成します。
- リージョンはALB/NLBがある場所を選択
- エンドポイントを追加するとき、「Application Load Balancer」または「Network Load Balancer」を選択
- ALBまたはNLBの名前を選び、エンドポイントとして登録します。
- 「Create accelerator」で完了します。
これで、Global Accelerator経由でALB/NLBにアクセスできるようになります。
6. 複数リージョンに対応したグローバル構成も可能
たとえば、東京リージョンに1つ、オハイオにもう1つALBやNLBを作っておけば、Global Acceleratorがユーザーの近くの方へ自動でアクセスを振り分けてくれます。
これにより、アクセスの高速化だけでなく、サービス停止のリスクを減らすこともできます(冗長化:ジョウチョウカ)。
7. よくある注意点
Global AcceleratorでALBを使うには、ALBがインターネット向け(パブリック)である必要があります。- NLBの場合は、IPベースでもエンドポイントとして追加できます。
- セキュリティグループ(アクセス制御)も忘れずに確認してください。
まとめ
AWS Global AcceleratorとALB/NLBを組み合わせる構成は、世界中からアクセスされるサービスを高速で安定させるために非常に効果的です。今回の記事で学んだように、Global Acceleratorはユーザーの地理的な位置に関係なく、AWSの専用ネットワークを経由して最短経路でアプリケーションに到達できるようにする重要なネットワークサービスです。そのうえでALB(エーエルビー)やNLB(エヌエルビー)をエンドポイントとして設定することで、裏側のEC2インスタンスやコンテナ環境に対して効率的な負荷分散が実現できます。とくに海外ユーザーが多いサービスや、世界規模で安定したアクセスが求められるアプリケーションには欠かせない構成です。 Global AcceleratorでALB/NLBを使うメリットは、多くの初心者が気づきにくいポイントまで含めると非常に幅広く、単なる高速化だけでなく冗長化、障害時の自動切り替え、ユーザー体験の改善など、多くの利点があります。また、ALBはHTTP/HTTPS通信に強く、パスベースやホストベースのルールを使った細かな振り分けが得意であるのに対し、NLBはTCPやUDPの高速処理に特化しており、用途に応じて最適なロードバランサーを選ぶことで、Global Acceleratorの性能を最大限に引き出すことができます。 設定手順としては、アクセラレーターの作成、リスナー設定、エンドポイントグループの構成、ALBまたはNLBの登録という流れを押さえるだけで問題ありません。初心者のうちは、リージョンの選択やリスナーのポート設定、ALBがパブリック設定になっているかなどの細かな部分を見落としがちですが、ひとつずつ丁寧に確認すれば、難しく感じていた構成も理解しやすくなります。 さらに、Global Acceleratorはマルチリージョン構成にも非常に強く、東京リージョン・オハイオリージョンのように複数のリージョンを跨いだ構成を組むことで、より高い可用性と耐障害性を実現できます。世界中にユーザーがいるサービスでは、どの地域からアクセスしても高速で安定した経路を確保できるため、ユーザー体験の大きな向上につながります。冗長化(ジョウチョウカ)やフェイルオーバーにも強いため、企業の大規模サービスにも採用される理由がよく理解できます。 また、設定を行う前の準備として、ALB/NLBが正常に動いていること、セキュリティグループの設定が正しいこと、必要なポートが開放されていることなども大切です。これらを見落とすと、Global Acceleratorにエンドポイントとして追加しても動作しない可能性があります。特に初学者は「ALBがインターネット向けかどうか」をよく確認しておきましょう。 ここでは、ALB/NLBをエンドポイントとして設定したときの構成イメージをプログラムコード風に記述し、イメージしやすい形でまとめました。
サンプル:Global AcceleratorとALB/NLBを関連付ける設定イメージ
<Accelerator name="global-app-accelerator">
<Listener protocol="TCP" port="443">
<EndpointGroup region="ap-northeast-1">
<Endpoint type="ALB" name="my-application-alb"/>
</EndpointGroup>
<EndpointGroup region="us-east-2">
<Endpoint type="NLB" name="my-network-nlb"/>
</EndpointGroup>
</Listener>
</Accelerator>
このように、複数リージョンへエンドポイントを設定することで、ユーザーはどこからでも最適なルートでアクセスでき、より高速で安定した通信が実現します。ALBとNLBのどちらもエンドポイントとして利用できるため、用途に応じた構成が可能です。初心者でも、XML形式のイメージを見ながら設定項目の関係を理解すると、実際のAWSマネジメントコンソールで迷うことが減り、設定がスムーズになります。
Linuxでロードバランサーの動作確認を行う一例
curl -I https://example-global-accelerator.com
HTTP/2 200
server: awselb
content-type: text/html
content-length: 12345
上記のように、Global Accelerator経由でALBにアクセスすると、レスポンスヘッダーにawselbが含まれ、ロードバランサーを経由していることが確認できます。非常にシンプルですが、動作確認としてよく使われる方法です。トラブルシューティングとして覚えておくと便利です。
生徒
「先生、Global Acceleratorってすごく便利なんですね。ALBやNLBと組み合わせると、世界中のアクセスに強くなる理由がよくわかりました!」
先生
「その通りです。専用の高速ネットワークを使うので、海外からのアクセスが多いサービスでは特に効果が大きいですね。」
生徒
「複数リージョンにALBを置いておくと、近い方に自動で振り分けてくれるっていうのも便利です。冗長化までできてしまうんですね。」
先生
「はい。可用性を高めながら速度も維持できるので、エンタープライズ向けの構成としてもよく使われています。今回学んだ手順は、実際の構築でも役立つのでぜひ覚えておきましょう。」
生徒
「はい!実際にALBとNLBを作って試してみたくなりました!」