カテゴリ: AWS 更新日: 2025/12/06

AWS Shieldとは?DDoS攻撃からアプリケーションを守る仕組みを徹底解説

AWS Shieldとは?DDoS攻撃からアプリケーションを守る仕組み
AWS Shieldとは?DDoS攻撃からアプリケーションを守る仕組み

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、ニュースでDDoS攻撃という言葉を聞いたんですが、それって何なんですか?」

先生

「DDoS攻撃は、読み方はディードス攻撃といって、Distributed Denial of Service(ディストリビューテッド デナイアル オブ サービス)の略なんだ。大量のリクエストを送りつけて、サーバやアプリケーションを使えなくする攻撃なんだよ。」

生徒

「そんな攻撃からどうやって守るんですか?」

先生

「そこで役立つのがAWS Shield(エーダブリューエス シールド)なんだ。クラウドのアプリケーションを自動で守ってくれるセキュリティサービスなんだよ。」

1. AWS Shieldとは?

1. AWS Shieldとは?
1. AWS Shieldとは?

AWS Shieldは、Amazon Web Services(アマゾン ウェブ サービス)が提供するDDoS攻撃対策のサービスです。読み方はAWS Shield(エーダブリューエス シールド)。Webサイトやアプリケーションに対して行われる大規模なDDoS攻撃を自動的に検出し、軽減する仕組みを備えています。

DDoS攻撃は、大量のリクエストを発生させてサーバに負荷をかけ、サービスを停止させることを目的としています。AWS Shieldを利用すれば、こうした攻撃を早期に察知し、自動でトラフィックを制御して被害を防げます。

2. DDoS攻撃とは?

2. DDoS攻撃とは?
2. DDoS攻撃とは?

DDoS攻撃はDistributed Denial of Service(ディストリビューテッド デナイアル オブ サービス)の略で、複数のコンピュータから一斉にアクセスを集中させる攻撃手法です。日本語では分散型サービス拒否攻撃と呼ばれます。

例えば、小さな飲食店に一度に何百人も押しかけたら店が機能しなくなるのと同じです。正規のお客様が利用できなくなるのが特徴です。インターネット上でも同じように、大量の不正アクセスによって正しいユーザーがアプリケーションを利用できなくなります。

3. AWS Shieldの仕組み

3. AWS Shieldの仕組み
3. AWS Shieldの仕組み

AWS Shieldは二つのレベルで提供されています。

  • AWS Shield Standard(シールド スタンダード):追加料金なしで全てのAWSユーザーに提供される基本的なDDoS保護機能。Amazon CloudFront(クラウドフロント)、Route 53(ルート53)、Elastic Load Balancing(エラスティック ロード バランシング)などに自動的に組み込まれています。
  • AWS Shield Advanced(シールド アドバンスド):より高度な防御機能を持ち、大規模な攻撃や特殊な攻撃からも守れる有料プラン。専用サポートや詳細なレポート機能も利用できます。

これらの仕組みは、攻撃トラフィックと正常なトラフィックを見分けて、攻撃を自動で遮断するよう設計されています。

4. AWS Shield Standardの特徴

4. AWS Shield Standardの特徴
4. AWS Shield Standardの特徴

AWS Shield Standardは、全てのAWSユーザーに自動的に有効化されているDDoS防御機能です。料金は追加不要で、一般的なDDoS攻撃(SYNフラッド攻撃やUDPリフレクション攻撃など)を軽減します。

例えば、ECサイトをCloudFrontで公開している場合でも、特別な設定をしなくてもShield Standardが働き、攻撃を検出して守ってくれます。

5. AWS Shield Advancedの特徴

5. AWS Shield Advancedの特徴
5. AWS Shield Advancedの特徴

AWS Shield Advancedは、有料で提供される強化版です。大規模なDDoS攻撃やアプリケーション層への攻撃に対応可能です。さらに、24時間体制のDDoS Response Team(ディードス レスポンス チーム)のサポートを受けられるのが特徴です。

また、攻撃発生時のコスト保護機能(例えばスケーリングによる余分な料金を補償する仕組み)もあり、企業にとって安心感が大きいサービスです。

6. 他サービスとの連携

6. 他サービスとの連携
6. 他サービスとの連携

AWS Shieldは、他のAWSサービスと連携することでさらに効果を発揮します。代表的なものとしては次のようなサービスがあります。

  • Amazon CloudFront(アマゾン クラウドフロント):CDN(コンテンツ デリバリー ネットワーク)を活用して攻撃トラフィックを分散。
  • AWS WAF(ダブリューエーダブリューエス ワフ):アプリケーション層の攻撃対策を強化。
  • Elastic Load Balancing(エラスティック ロード バランシング):リクエストを分散して、負荷を軽減。

これらと組み合わせることで、多層防御(ディフェンスインデプス)が実現できます。

7. 雑学:DDoS攻撃の歴史

7. 雑学:DDoS攻撃の歴史
7. 雑学:DDoS攻撃の歴史

DDoS攻撃は1990年代後半から確認されており、初期は大学や研究機関のネットワークを対象にしていました。2000年代には企業サイトへの攻撃が増え、近年ではオンラインゲームや金融機関に大規模な攻撃が行われています。

クラウドの普及に伴い攻撃の規模も拡大しましたが、AWS Shieldのようなサービスによって、防御の自動化とコスト効率の良い対策が可能になりました。

8. 初心者へのおすすめポイント

8. 初心者へのおすすめポイント
8. 初心者へのおすすめポイント

AWS Shieldは、初心者でも特別な設定をしなくても利用できるのが魅力です。特にShield Standardは自動で有効化されているため、クラウド上にサービスを公開すると同時にDDoS防御が働きます。

ECサイトやブログ、企業のWebサービスをAWSで運営するなら、Shield Standardでまずは基本の防御を確保し、必要に応じてShield Advancedを検討すると安心です。

まとめ

まとめ
まとめ

AWS Shield(エーダブリューエス シールド)は、クラウド上で動作するアプリケーションを守るための重要な防御基盤であり、特に近年増加しているDDoS攻撃からサービスを継続的に運用するためには欠かせない仕組みです。今回の記事では、DDoS攻撃の基本概念からShield StandardとShield Advancedの違い、そしてCloudFrontやAWS WAFなど他のサービスとの連携による多層防御の効果について整理しました。これらの仕組みを理解することで、Webサービスを安全に運用するための基礎知識がぐっと深まり、クラウドのセキュリティ設計を考えるうえでも自信が持てるようになります。

特にAWS Shield Standardは追加料金なしで自動的に多くのサービスを保護してくれるため、初心者がAWS上にWebサイトやAPIを公開する際にも大きな助けとなります。SYNフラッド攻撃やUDPリフレクション攻撃といった一般的な攻撃を自動で軽減し、CloudFrontやRoute 53と深く連携して攻撃トラフィックを分散して処理します。一方で、Shield Advancedはより高度な監視とサポート体制を整え、攻撃によるコスト増加までカバーしてくれるため、ビジネス規模や重要度に応じて選択する価値があります。

また、AWS Shieldの設計思想として非常に重要なのが「正常なトラフィックと攻撃トラフィックを見分ける」機能です。この仕組みがあることで、大規模攻撃の最中でも正当なユーザーがサービスを利用し続けられる環境を確保できるのです。AWS WAFと併用すれば、不正なアクセスパターンを細かく定義し、アプリケーション層の攻撃にも柔軟に対応できます。これらを組み合わせることで、多層的で強固な守りが実現し、より安心して運用できる環境が整います。

サンプル設定:WAFルールと組み合わせた基本構成

AWS ShieldはWAFとの併用でより強力になります。以下は、WAFで許可ルールを追加する設定例です。


<WebACL>
    <Name>sample-acl</Name>
    <DefaultAction>BLOCK</DefaultAction>
    <Rules>
        <Rule>
            <Name>AllowFromJapan</Name>
            <Action>ALLOW</Action>
            <Condition>JP</Condition>
        </Rule>
    </Rules>
</WebACL>

さらに、攻撃時のトラフィック状況を把握するために、CloudFrontのログを確認するケースもあります。以下はCloudFrontログの一覧を確認する例です。


ls -a
.  ..  cloudfront-logs  waf-config  shield-status

このようなログ確認や各サービスの連携設定を行うことで、攻撃の兆候や潜在的な問題に気づくことができ、迅速な対応が可能になります。セキュリティは単なる設定作業ではなく、日々の監視と改善の積み重ねで強化されていくものです。

AWS Shieldを中心に据えたセキュリティ構成は、クラウドサービスの可用性と信頼性を保つ上で非常に重要な位置づけにあります。初心者の場合でも、まずはShield Standardを理解しておくだけで大きな安心につながり、サービス運用の土台が安定します。攻撃が高度化している現代において、クラウドの防御層をしっかり整備することは、ユーザーの信頼を保つための必須要素と言えるでしょう。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「AWS Shieldって自動で攻撃を防いでくれるっていうのが心強いですね。どうやって攻撃を見分けているのかも興味深かったです。」

先生

「その仕組みを理解すると、クラウドがなぜ多くの企業に選ばれているのかがわかってきますね。自前で同じレベルの対策をするのは大変ですから。」

生徒

「StandardとAdvancedの違いもよくわかりました。ビジネス規模によって選ぶポイントが変わるのも面白いです。」

先生

「特にAdvancedはコスト保護や専門チームのサポートがあるので、大規模なサービスには欠かせませんね。守りの強さが全然違います。」

生徒

「CloudFrontやWAFと組み合わせることで多層防御ができるというのも印象に残りました。より安全な構成を自分でも作れそうです!」

先生

「その意識がとても大事ですよ。クラウドのセキュリティは重ねれば重ねるほど強くなります。今回学んだ内容をベースに、次はWAFのルール作成にも挑戦してみましょう。」

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