AWS Global AcceleratorでIPv4・IPv6対応を行う方法を初心者向けにやさしく解説
生徒
「先生、AWS Global AcceleratorでIPv6って使えるんですか?」
先生
「はい、使えますよ。実はIPv4とIPv6の両方に対応して、より多くのユーザーにサービスを提供できるようにすることができます。」
生徒
「でもIPv4とIPv6って何が違うんですか?難しそうです…」
先生
「大丈夫です!まずはIPv4とIPv6の意味から丁寧に説明して、そのあと設定方法まで一緒に学んでいきましょう。」
1. IPv4とIPv6とは?
IPv4(アイピーブイフォー)は、昔から使われているインターネット上の住所のようなものです。たとえば「192.168.0.1」のような数字で表されます。
一方、IPv6(アイピーブイシックス)は、新しいバージョンで、「2001:0db8::1」みたいな長い形式のアドレスです。
インターネットを使う機器が増えすぎてIPv4だけでは足りなくなってきたため、IPv6が登場しました。
2. なぜIPv6対応が重要なのか?
今ではスマートフォン、家電、車、時計など、いろいろな機器がインターネットに接続するようになり、IPv4のアドレスだけでは足りなくなってきました。
IPv6を使えば、理論上はほぼ無限にアドレスが使えます。
そのため、将来を見据えたサービスではIPv6対応が求められることが増えています。AWS Global Acceleratorを使えば、簡単にIPv6にも対応できます。
3. AWS Global Acceleratorとは?
AWS Global Accelerator(グローバルアクセラレーター)は、世界中のユーザーからのアクセスを高速で安定して届けるためのサービスです。
アプリケーションへの通信をAmazonの高速ネットワーク経由で処理することで、遅延(タイムラグ)を減らすことができます。
IPv4にもIPv6にも対応していて、自動で最適な方法で接続されます。
4. Global AcceleratorでIPv4・IPv6対応を行うメリット
- どちらのIPバージョンからもアクセス可能になる
- 古いネットワークにも新しいネットワークにも対応できる
- ユーザーの接続失敗を減らし、サービスの信頼性が向上する
- Amazonの高速なネットワークを使って通信を最適化できる
5. IPv6対応の設定手順(Global Accelerator)
- AWSマネジメントコンソールにログインします。
- サービス検索で「Global Accelerator」と入力し、画面を開きます。
- 「Create accelerator(アクセラレーターの作成)」をクリックします。
- 名前を入力し、タイプは「Standard」を選びます。
- リスナー(Listener)の設定画面で、以下を選択します:
- プロトコル:TCPまたはUDP
- ポート:80(HTTP)や443(HTTPS)など
- Client IP address type:Dual-stack(IPv4とIPv6) を選択
- エンドポイントグループとターゲット(EC2やALBなど)を設定します。
- 最後に「Create accelerator」をクリックして完了です。
6. Dual-stack(デュアルスタック)とは?
読み方はデュアルスタックで、IPv4とIPv6の両方を同時に使える仕組みです。
設定画面で「Client IP address type」で「Dual-stack」を選ぶだけで、AWS Global Acceleratorが自動的に両方のIPを提供してくれます。
ユーザーは自分のネットワーク環境に応じて、IPv4かIPv6のどちらかを使って接続できます。
7. 設定後の確認と活用のヒント
アクセラレーターが作成されると、IPv4アドレスとIPv6アドレスがそれぞれ表示されます。
このIPアドレスに向かってアクセスすれば、Global Acceleratorが最適な経路で通信してくれます。
Webアプリ、API、ゲームサーバー、動画配信サービスなど、あらゆる用途に対応できるため、IPv6のサポートは今後さらに重要になります。
まとめ
AWS Global AcceleratorでIPv4とIPv6の両方に対応する仕組みを振り返ると、インターネットの進化に合わせた柔軟なサービス設計が重要であることがよくわかります。特に、世界中のさまざまなユーザーが利用するWebアプリケーションやAPIサービスでは、古いネットワークにも新しいネットワークにも対応できる環境を整えることが、安定したサービス提供につながります。この記事で学んだように、Dual-stack(デュアルスタック)を設定するだけでIPv4とIPv6の両方からアクセス可能となり、アクセス失敗を減らしつつ、快適な通信を実現できます。
また、IPv4とIPv6の仕組みを正しく理解することで、ネットワークの基礎知識が強化され、AWSに限らず幅広いクラウド環境の設計に役立ちます。たとえば、IPv6のアドレス空間が広大である点や、将来のネットワーク拡大に備えるためにDual-stack構成が求められる理由なども、クラウド運用者にとって必ず知っておきたい知識です。そして、AWS Global Acceleratorでは、世界中のエッジロケーションを通して通信が最適化されるため、IPv4とIPv6それぞれの接続が持つ特性を最大限に活かした設計が可能になります。
実際の設定手順も、アクセラレーターの作成、リスナーの設定、エンドポイントグループの設定という流れを理解すれば、初心者でも問題なく進められます。特に重要なのは、リスナー設定で「Client IP address type」をDual-stackにする点で、これを設定することで自動的にIPv4とIPv6の両方が割り当てられます。設定後は、管理画面に表示されるIPアドレスを確認し、実際にアクセスが正しく行われるか動作確認をしておくと安心です。
動作確認の一例として、Linuxでのpingやcurlコマンドを使うことで、IPv4・IPv6の応答を確認できます。以下はその例です。
IPv4とIPv6の動作確認例(Linux)
ping -c 2 203.0.113.10
64 bytes from 203.0.113.10: icmp_seq=1 ttl=249 time=1.45 ms
64 bytes from 203.0.113.10: icmp_seq=2 ttl=249 time=1.39 ms
ping6 -c 2 2001:db8::1234
64 bytes from 2001:db8::1234: icmp_seq=1 ttl=58 time=2.31 ms
64 bytes from 2001:db8::1234: icmp_seq=2 ttl=58 time=2.29 ms
また、アクセラレーターのリスナー部分をXML形式で整理すると次のようになります。設定のイメージをつかむのに役立ちます。
設定イメージ(XML形式サンプル)
<Accelerator>
<Name>DualStackAccelerator</Name>
<Listener>
<Port>443</Port>
<Protocol>TCP</Protocol>
<ClientIpType>Dual-stack</ClientIpType>
</Listener>
<EndpointGroup>
<Region>ap-northeast-1</Region>
<Endpoint>
<Type>ALB</Type>
<Arn>arn:aws:elasticloadbalancing:example</Arn>
</Endpoint>
</EndpointGroup>
</Accelerator>
このように、IPv4とIPv6の両方へ対応することは、現代のインターネットサービスにおいてとても価値があります。ユーザーがどこからアクセスしても安定し、さまざまな環境に適応しながら通信できることは、将来的なサービス拡張を考える上でも大きな強みになります。とくに海外からの接続が多いサービスや、API通信の安定性が求められる場面では、AWS Global AcceleratorのDual-stack設定が強力に役立ちます。
生徒
「先生、IPv4とIPv6の違いがよくわかりました!デュアルスタックで両方に対応できるのは便利ですね。」
先生
「そうなんです。特に今は世界中のネットワーク環境が混在しているので、両方に対応できる設計はとても重要なんですよ。」
生徒
「Global Acceleratorの設定も意外と簡単で安心しました。リスナーでDual-stackを選ぶのがポイントなんですね!」
先生
「その通りです。設定の流れを理解しておけば、どんなサービスにも応用できますよ。」
生徒
「ありがとうございます!次はIPv6対応のAPI設計にも挑戦してみたいです。」