カテゴリ: Linux 更新日: 2026/04/04

htopコマンドの使い方を完全解説!topとの違いやLinuxのプロセス管理をマスターしよう

Linuxのhtopコマンドとは?topとの違いを解説
Linuxのhtopコマンドとは?topとの違いを解説

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Linuxを使っていると、パソコンの動きが重くなることがあります。何が原因か調べる方法はありますか?」

先生

「そんな時は『htop』というコマンドが便利ですよ。パソコンの中で今どんなプログラムが動いているか、一目で確認できるんです。」

生徒

「黒い画面で調べるのは難しそうですが、私でも使いこなせますか?」

先生

「htopはカラフルで直感的に操作できるので、初心者の方にこそおすすめです。基本的なコマンドとの違いから丁寧に解説しますね。」

1. htopコマンドとは?

1. htopコマンドとは?
1. htopコマンドとは?

Linuxにおけるhtopコマンドは、システムで実行されているプログラム(プロセス)の状態をリアルタイムで監視するためのツールです。Windowsでいうところの「タスクマネージャー」、Macでいうところの「アクティビティモニタ」を、Linuxのターミナル上で動かしているものだと想像してください。

パソコンの頭脳であるCPUがどれくらい頑張っているか、作業机の広さに例えられるメモリをどれくらい使っているか、といった情報がグラフのように表示されます。これにより、「どのソフトが原因でパソコンが重くなっているのか」を簡単に見つけることができます。文字だけの無機質な画面ではなく、色鮮やかで見やすいのが最大の特徴です。

2. 「プロセス」と「ジョブ」の違いを身近な例で解説

2. 「プロセス」と「ジョブ」の違いを身近な例で解説
2. 「プロセス」と「ジョブ」の違いを身近な例で解説

コマンドの解説に入る前に、知っておきたい基本用語が「プロセス」「ジョブ」です。プログラミング未経験の方には少し難しく聞こえるかもしれませんが、料理に例えると非常に簡単です。

  • プロセス: コンピュータ側から見たプログラムの実行単位です。料理で言えば「コンロの火がついている状態」や「包丁で切っている動作」そのものです。
  • ジョブ: 人間側から見た一塊の作業単位です。「カレーを作る」という命令がジョブに当たります。

htopは、この「プロセス」が今どれくらい資源を使っているかを詳しく教えてくれる道具なのです。動作が不安定なプロセスを強制終了させることもできるため、Linux管理には欠かせない存在となっています。

3. topコマンドとhtopコマンドの決定的な違い

3. topコマンドとhtopコマンドの決定的な違い
3. topコマンドとhtopコマンドの決定的な違い

Linuxには標準でtopというコマンドも用意されています。どちらも同じ「プロセスの監視」が目的ですが、htopには初心者にとって嬉しいメリットがいくつもあります。

機能 topコマンド htopコマンド
見た目 白黒のテキストのみ カラフルでグラフ表示あり
操作 キーボード入力のみ マウス操作やファンクションキーが使える
スクロール 上下のみで少し不便 上下左右に自由にスクロール可能
設定 コマンドを覚える必要がある 画面上のメニューから視覚的に設定できる

つまり、topは古くからある質実剛健なツールで、htopはその進化系であり、より人間に優しく設計されたツールと言えます。

4. htopのインストール方法

4. htopのインストール方法
4. htopのインストール方法

htopは非常に便利なツールですが、Linuxの種類によっては最初から入っていないことがあります。その場合は、以下のコマンドを打ち込んでインストールしましょう。ここでは一般的なUbuntu(ウブントゥ)などの環境での例を紹介します。

まずはシステムを最新の状態にするために、管理者権限(root権限)でパッケージリストを更新します。パスワードを聞かれたら、自分のログインパスワードを入力してください。


apt update
Get:1 http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy InRelease [270 kB]
...(中略)...
Reading package lists... Done

次に、実際にhtopをインストールします。


apt install htop
Reading package lists... Done
Building dependency tree... Done
...(中略)...
Setting up htop (3.0.5-7ubuntu1) ...

これで準備は完了です。一度インストールすれば、次からはコマンド一つで起動できます。

5. htopを起動して画面を見てみよう

5. htopを起動して画面を見てみよう
5. htopを起動して画面を見てみよう

それでは、さっそくhtopを起動してみましょう。ターミナルにhtopと入力してエンターキーを押すだけです。この操作は一般ユーザーで行えます。


htop
(ここにカラフルなプロセス管理画面が表示されます)

画面が開くと、上部にはCPUやメモリの使用率がバー形式で表示されます。中段には現在動いているプログラムの一覧が並び、下部には操作ガイドが表示されます。画面を閉じたいときは、キーボードの「q」キーを押すか、「F10」キーを押してください。これだけで元の黒い画面に戻ることができます。

6. 画面の見方:CPU、メモリ、スワップとは?

6. 画面の見方:CPU、メモリ、スワップとは?
6. 画面の見方:CPU、メモリ、スワップとは?

htopの画面上部にある情報を読み解くことが、Linuxマスターへの第一歩です。重要な3つの指標を詳しく見ていきましょう。

  • CPU: コンピュータの計算能力です。0%に近いほど暇をしており、100%に近いほど一生懸命計算しています。コア(頭脳)が複数ある場合は、1、2、3...と番号ごとに表示されます。
  • Mem(メモリ): 今使っているデータの一時置き場です。たくさんのアプリを開くと、このバーが右に伸びていきます。
  • Swp(スワップ): メモリがいっぱいになった時に、一時的にハードディスクやSSDをメモリの代わりに使う仕組みです。ここが頻繁に使われている場合は、メモリが足りていないサインです。

これらのグラフが赤や黄色で埋め尽くされている場合は、何かのプログラムが暴走しているか、パソコンのスペック不足が考えられます。

7. プロセスを並び替えて原因を特定する

7. プロセスを並び替えて原因を特定する
7. プロセスを並び替えて原因を特定する

htopの便利な点は、マウスを使ってクリックするだけで表示順を並び替え(ソート)できることです。「CPUをたくさん使っている順」や「メモリを占有している順」に並べることで、犯人をすぐに見つけられます。

たとえば、メモリを使いすぎているプログラムを特定したいときは、画面上の「MEM%」という項目をクリックします。すると、メモリ消費量が多い順に並び変わります。もう一度クリックすると少ない順になります。キーボードで行う場合は「F6」キーを押して、並び替えたい項目を選択することも可能です。


# 並び替え後のイメージ(例:Firefoxがメモリを大量消費している場合)
  PID USER      PRI  NI  VIRT   RES   SHR S  CPU% MEM%   TIME+  Command
 1234 user       20   0 2500M  800M  150M S   2.0  10.5  5:20.12 /usr/lib/firefox

ここで表示されているPIDとは「プロセスID」の略で、システムが各プログラムに割り振った背番号のようなものです。特定のプログラムを操作する際にこの番号を使います。

8. 暴走したプロセスを停止させる方法(Kill機能)

8. 暴走したプロセスを停止させる方法(Kill機能)
8. 暴走したプロセスを停止させる方法(Kill機能)

もし、応答しなくなったプログラムを見つけた場合、htopから直接その動きを止めることができます。これを「Kill(キル)」と呼びます。

  1. 矢印キーで停止させたいプロセスを選択します。
  2. キーボードの「F9」キーを押します。
  3. 画面の左側に「どの方法で止めますか?」というリスト(シグナル)が出ます。
  4. 通常は「15 SIGTERM」(優しく終了)を選びますが、どうしても止まらない場合は「9 SIGKILL」(強制終了)を選んでエンターを押します。

これだけで、フリーズしたソフトを強制的に閉じることができます。Windowsで「タスクの終了」を押すのと同じ感覚ですね。ただし、大切なデータを保存していない状態でKillすると、データが消えてしまうので注意が必要です。

9. 検索とフィルタ機能で特定のソフトを探す

9. 検索とフィルタ機能で特定のソフトを探す
9. 検索とフィルタ機能で特定のソフトを探す

動いているプロセスの数が多すぎて目的のものが見つからないときは、検索機能を使いましょう。htopでは特定の文字を含むプロセスだけを絞り込むことができます。

「F3」キー(Search)を押すと、画面下に検索バーが出ます。そこに「python」や「apache」などの名前を入力すると、該当するプロセスがハイライトされます。さらに便利なのが「F4」キー(Filter)です。これを使うと、入力した文字に関連するプロセス以外を画面から隠すことができます。特定のソフトの動作だけを監視したい時に非常に重宝します。


# F4フィルタで「bash」と入力した場合のイメージ
  PID USER      PRI  NI  VIRT   RES   SHR S  CPU% MEM%   TIME+  Command
  500 user       20   0  15M   5000  3000 S   0.0  0.1   0:00.05 -bash

10. htopをさらに使いやすくカスタマイズ

10. htopをさらに使いやすくカスタマイズ
10. htopをさらに使いやすくカスタマイズ

htopは、自分の好みに合わせて画面のレイアウトを変更することができます。「F2」キー(Setup)を押してみましょう。ここでは以下のような設定が可能です。

  • Meters: 上部のグラフの種類を「バー」から「テキスト」に変えたり、時計を追加したりできます。
  • Display options: スレッド(一つのプログラム内の細かな作業単位)を表示するかどうかなどを選べます。
  • Colors: 画面の配色テーマを変更できます。目に優しいダークモードのような色合いも選べます。

カスタマイズした設定は保存されるので、次回起動したときも自分好みの使いやすい状態で始めることができます。最初はデフォルトのままでも十分使いやすいですが、慣れてきたら自分だけの最強の監視画面を作ってみてください。Linuxの操作がどんどん楽しくなっていくはずです。

カテゴリの一覧へ
新着記事
New1
ELB(ロードバランサー)
AWSのALBとNLBの違いを比較!ユースケースに応じた使い分けを初心者向けに解説
New2
AWS Shield
AWS Shieldでアラート通知を設定する方法!CloudWatch連携を初心者向けに解説
New3
サービス・systemd管理
Linuxのデーモンとは?サービスとの関係やsystemd管理の基本を初心者向けに徹底解説
New4
AWS Shield
AWS Shieldの運用設計ベストプラクティスとは?初心者向けにDDoS対策をわかりやすく解説
人気記事
No.1
Java&Spring記事人気No1
S3(オブジェクトストレージ)
AWS S3の料金体系をわかりやすく解説
No.2
Java&Spring記事人気No2
RDS(データベース)
AWS RDSのメンテナンスウィンドウの設定方法を解説!初心者でもできるクラウドデータベースの管理
No.3
Java&Spring記事人気No3
RDS(データベース)
AWS RDSのスナップショットを手動で作成・復元する方法を初心者向けにやさしく解説!
No.4
Java&Spring記事人気No4
Direct Connect(専用線接続)
AWS Direct Connectの仮想インターフェース(VIF)とは?初心者向けにやさしく解説
No.5
Java&Spring記事人気No5
プロセス・ジョブ管理
LinuxのプロセスID(PID)とは?仕組みと管理方法を初心者向けに徹底解説
No.6
Java&Spring記事人気No6
AWS 基本
AWSの公式料金計算ツール(Pricing Calculator)の使い方
No.7
Java&Spring記事人気No7
AWS PrivateLink
AWS PrivateLinkとSecurity Group設定のポイントを徹底解説!初心者でもわかるセキュアなサービス接続
No.8
Java&Spring記事人気No8
ELB(ロードバランサー)
AWSのNetwork Load Balancer(NLB)の特徴と使い方を解説!初心者向けロードバランサー入門