AWS Server Migration Service(サーバー マイグレーション サービス)を使ったオンプレ移行の流れを完全解説
生徒
「オンプレミスで動いているサーバーをAWSに移行したいんですが、どう進めればいいんですか?」
先生
「AWSでは、AWS Server Migration Service(サーバー マイグレーション サービス)を使うと、オンプレミス環境からクラウドへ段階的に移行できます。」
生徒
「難しそうですが、初心者でも使えますか?」
先生
「手順を順番に理解すれば大丈夫です。オンプレ移行の流れを一つずつ見ていきましょう。」
1. AWS Server Migration Serviceとは?
AWS Server Migration Service(サーバー マイグレーション サービス、以下SMS)は、オンプレミス環境で稼働しているサーバーをAWSへ移行するための支援サービスです。オンプレミスとは、自社内のサーバールームやデータセンターに設置されたサーバー環境のことを指します。
SMSを使うことで、サーバー全体をまとめてコピーし、AWS上の仮想サーバーであるAmazon EC2として起動できます。手作業で設定をやり直す必要が少なく、移行時のミスを減らせる点が特徴です。
2. オンプレミス移行でSMSが選ばれる理由
AWSへの移行では、いきなりすべてを切り替えるのではなく、段階的に進めることが大切です。SMSは、既存サーバーの状態を定期的に同期できるため、本番切り替え直前まで最新状態を保てます。
また、ハイブリッド構成と呼ばれる「オンプレミスとAWSを併用する構成」と相性が良く、業務を止めずにクラウド移行を進めたい企業によく利用されてきました。
3. 移行前に準備するもの
SMSを使ったオンプレ移行では、事前準備が重要です。まずAWSアカウントを用意し、IAM(アイアム)と呼ばれる権限管理の設定を行います。IAMは、誰がどの操作をできるかを決める仕組みです。
次に、オンプレミス側に仮想マシン環境が必要です。SMSは、VMwareやHyper-Vといった仮想化基盤と連携して動作します。物理サーバーの場合は、仮想化を検討する必要があります。
4. SMS Connectorの導入手順
SMSを利用するには、オンプレミス環境にSMS Connector(コネクター)を導入します。これは、オンプレミスとAWSをつなぐ中継役のような存在です。
Connectorは仮想アプライアンスとして提供され、ダウンロードして仮想基盤に配置します。設定画面でAWSの認証情報を入力すると、AWS側からオンプレミスサーバーの情報を取得できるようになります。
5. 移行ジョブの作成と実行
準備が整ったら、AWS管理コンソールから移行したいサーバーを選択し、移行ジョブを作成します。移行ジョブとは、どのサーバーを、どのタイミングでコピーするかを指定した作業計画です。
初回はフルコピーが行われ、その後は差分コピーが定期的に実行されます。これにより、オンプレミス側で更新されたデータもAWS側に反映されます。
6. テスト起動と動作確認
コピーが完了すると、AWS上でEC2インスタンスとしてサーバーを起動できます。本番切り替え前にテスト起動を行い、アプリケーションが正常に動作するか確認します。
ネットワーク設定やセキュリティグループと呼ばれる通信制御の設定も、この段階で調整します。初心者の方は、「オンプレと同じように使えるか」を基準に確認すると分かりやすいです。
7. 本番切り替えとハイブリッド構成
最終確認が終わったら、本番切り替えを行います。オンプレミス側のサーバーを停止し、AWS側のEC2を正式に利用開始します。
すぐにオンプレミスを廃止せず、一定期間は両方を併用するハイブリッド構成にするケースも多くあります。これにより、トラブル時の切り戻しも安心です。
8. SMS利用時の注意点
AWS Server Migration Serviceは便利ですが、現在はAWS Application Migration Serviceへの移行が推奨されています。そのため、新規構築では後継サービスも検討すると良いでしょう。
ただし、オンプレ移行の基本的な考え方や流れはSMSで学んだ知識がそのまま役立ちます。AWS移行の入門として理解しておく価値は十分にあります。